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計算科学研究センター 分子研リポート2005 | 分子科学研究所

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Academic year: 2018

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338 将来計画及び運営方針

5-5 計算科学研究センター

2006年1月現在の計算機システムの概要を下図に示す。図の左側は2000年3月に導入されたスーパーコンピュータ システムで,図の右側は2003年3月に更新されて山手地区に設置された汎用高速演算システムである。

SGI SGI2800,Origin3800

cco2k1 32CPU  cco3k1 128CPU cco2k2 32CPU

cco2k31 128CPU

日本電気

TX-7 64CPU

File Server

Frontend ccfep1 ccfep2

富士通 VPP5000 30PE 日本電気 SX-7 32CPU

汎用高速演算システム

スーパーコンピュータシステム

機構ネットワーク CISCO Catalyst

高速シミュレーション 日立 SR8000 6CPU

システム構成図

スーパーコンピュータシステムは,富士通製 V PP5000 と S G I 製 Origin から構成されている。V PP5000 は 1C PU 当 たりの最高演算性能が 9.6 Gflops のベクトル演算装置30台から構成され,各 C PU に 8 ∼ 16 GB の主記憶装置をもつベ クトル並列計算機である。一方,S G I Ori gi n は 1C PU 当たりの最高演算性能が 0.6 ∼ 0.8 G fl ops のスカラー演算装置 320C PU から構成され,1C PU 当たり 1 GB の主記憶をそれぞれの C PU から共有メモリとしてアクセスが可能な分散共 有方式の超並列計算機である。V PP5000 では高速なベクトル演算能力を活かした大型ジョブの逐次演算処理や8台以 上のベクトル演算装置を使った大規模なベクトル並列演算が可能である。Origin2800/3800はNon Uniform Memory A ccess

(NUMA )方式と呼ばれる論理的な共有メモリ機構を有する。NUMA は主記憶装置が各 C PU に分散して配置されてい るため C PU から主記憶へのアクセス速度が非等価ではあるが,利用者プログラムから大容量のメモリを容易に利用す

(2)

将来計画及び運営方針 339 ることができるので,大規模な並列ジョブの実行が可能となる。高速シミュレーションシステムの日立製 S R 8000 は, 主に機構内における利用を目的として運用されている。

一方,2003年3月に導入された汎用高速演算システムは,NE C 製 S X -7 で構成される主システムと T X -7 で構成さ れる副システムとから成る。NE C S X -7 は 1C PU あたり 8.8 G flops の最高演算能力を持ち,256 G B の共有メモリに結 合された 32C PU の演算装置から構成され,総合演算性能 282.5 G flops の共有メモリ型ベクトル計算機である。また, T X -7 は 4 GB のメモリを持ち最大 4 Gflops の演算性能を有する C PU を32台搭載したノードを基本単位として構成され ている。本システムは2ノードから成り,合わせて 64C PU,256 GB ,256 Gflops の総合性能を有する分散メモリ型ス カラー計算機である。このうち主システムは高速演算,大容量メモリを活用した大規模分子科学計算に用いられ,ま た副システムは分子科学計算に加え,ホモロジー検索を主としたバイオサイエンス分野での利用に供されている。

2005年度も132の研究グループの総数514名にもおよぶ全国の利用者に共同利用施設として広くサービスを提供し, 計算科学分野の中核的拠点センターとしての役割を果たしている。計算科学研究センターには,超高速コンピュータ 網形成プロジェクト(NA R E GI)のナノサイエンス実証研究のために,2004年3月から総理論演算能力が 10 T flops の 大型計算機システムが導入されている。アプリケーション開発拠点としての研究推進はもとより,事務局と計算機シ ステムの運用という重要な役割を果たしている。

高速パソコンクラスターの最近の普及によりセンターへの期待と役割がこれまでとは大きく変化してきている。こ れに答えるために,通常の研究室レベルでは不可能な大規模計算を実行できる計算環境を提供するために,2006年6 月にスーパコンピュータを更新する。

2006年7月より運用を開始する新システム「超高速分子シミュレータ」は,これまでの共同利用のスーパーコン ピュータシステム(富士通 V PP5000,S GI2800/Origin3800)の後継機である。新システムは,量子化学,分子シミュレー ション,固体電子論,反応動力学などの共同利用の多様な計算要求に応えうるための汎用性があるばかりでなく,ユー ザーサイドの PC クラスターで実行が不可能な大規模計算を実行できる性能がある。新システムは富士通の PrimeQuest と S GI の A ltix 4700 から構成される共有メモリ型スカラー計算機で,両サブシステムは同一体系の C PU(Intel Itanium2) および OS(L inux 2.6)をもとに,バイナリ互換性を保って一体的に運用される。システム全体として総演算性能 8 T flops で総メモリ容量 10 T B yte 超である。

PrimeQuest サブシステムは,64C PU コア /256 GB からなる S MP ノード10台で構成される。演算ノード間は 16 GB /s のバンド幅で相互接続され,大規模な分子動力学計算などノード間をまたがる並列ジョブを高速で実行することがで きる。A ltix 4700 サブシステムは4ノード構成からなり,各ノードは 160C PU コア/ 2,064 GB を有する NUMA 型の共 有メモリシステムである。さらに本サブシステムには,磁気ディスク装置 S GI T P9700 がジョブ作業領域として提供さ れ,実効容量 104 T B および総理論読み出し性能 12 GB /s を有するディスク I/O を実現する。本サブシステムは大容量

(最大 2 T B )の共有メモリおよび超高速ディスク I/O に特徴をもち,大規模で高精度な量子化学計算を可能とする。 新システムの導入にあたって運用面でも,世界をリードする計算科学研究を本センターから発信していくことがで きるよう,大規模ユーザのために新たに施設利用Sを設定する。審査により,年間3−4件程度の利用グループに本 システムを優先的に使用していただき,従来の共同利用の枠を超えた超大規模計算の環境を提供する。また,シンポ ジウムや研究会を開催して人的交流を促進すると同時に,内外の研究者の支援のもとに若手研究者や大学院生の育成 のための教育プログラムを進めて,計算科学の裾野を拡げていく。ナショナルセンターとして大きく機能していくた めに,国内に加えて多国間共同研究など国外の研究グループ(特にアジア地域の研究者)との国際共同研究支援のあ り方を検討していく。これらの実行にはセンターの人的パワーの補強が強く求められている。

参照

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